受験生は孤独に過ごすべき

推薦入試まで1ヶ月半、共通テストまで3ヶ月という時期になりました。
残り日数が3ケタあったはずが2ケタになり、ここからさらに進みが速く感じられるようになります。

高3生は自分の勉強に集中しようとする人と、できるだけ群れようとする人に分かれます。後者の群れようとする人の中には、受験準備が十分にできていて息抜きが目的の人も一部いますが、大半は現実逃避か他者依存でしょう。誰かと一緒に勉強するとモチベがあがる、という意見もありますが、モチベーションに左右されるのは外部に依存しているためで内発的な動機が薄すぎます。トイレに行きたいときに、誰かと一緒の方がモチベがあがる、と考える人は少ないはずです。受験勉強をしようという気持ちがトイレに行きたい気持ちと同じかそれ以上のレベルになれば、いやでも実力が伸びます。自分には無理かもなどと弱気になることもあり得ません。なんとかトイレに行かずに済む方法はないかなどと悩むこともありません。トイレは自分が行きたいから行くのです。受験勉強も同じです。親に厳しく言われるから勉強する、というのは最悪です。私立小学校や幼稚園の「お受験」と同じように考えているならば、親の考え方が間違っています。子どもを監視したところで面従腹背になるだけで無理矢理塾に入れても子どもは勉強しません。
難関大学や医学部の合格のためには、自分の中から自分を突き動かすものが必要です。それはネガティブなものであっても構いません。自分のために勉強してしまう状態であることが必要で、外力は障害にしかなりません。

誰かと一緒に勉強するやり方は県立高校入試レベルでは役立つこともありますが、難関大学や医学部の受験には合わないです。その程度で乗り越えられる壁ではありません。互いに教え合ったり、成績の優劣を競い合ったりすると、自分が本来なすべき勉強から遠ざかり、時間を失います。そのうちに目的がズレていきます。

競い合うべきは身近な人ではなく日本中にいる同じ大学の同じ学部学科を狙う人ですが、模試の順位・判定でしかわかりません。直前期には志望校を変える人も多いです。最も良い方法は半年前、3ヶ月前、1ヶ月前など過去の自分自身と比べることです。わからなかった問題が解けるようになったのか、何も見ずに概念を説明できるほど理解が深まったのか、数学でいえば例題レベルの問題がどのくらい瞬殺できるようになったのか、世界史でいえば古代ローマ帝国(アウグストゥス)あたりから近現代まで歴史の大きな流れを説明でき、ある時代ある地域に着目したときにより細かな流れを何も見ずに説明できるようになったか、用語集の索引を見ながら自分で説明できるようになってきたか、英語でいえば単語帳1冊を30分程度で1周できるようになったか、いろいろな長文を英語のままで一読で理解できるようになってきたかといった比較をして、自分の伸びを実感していくことです。弱点を潰しマスターの度合いをより高めていくためには、自分のことに集中する必要がありますので、受験生は孤独に過ごすべきだと思います。内発的な動機、強い願望があれば、自然にそうなっていくはずです。単にファッション感覚で「あの大学に行きたい」とか「医学部に行けたらカッコいい」とか「就活の苦労がなさそう」と思っているだけの人や、受験勉強を他の習い事と同じ感覚でこなしているだけの人は、伸びないままで終わります。内発的動機としては薄っぺらくて無いに等しいからです。実際、他のいろんなことをこなした残りカスの時間と体力で受験勉強をするだけになるので、結実しなくて当然です。開成高校などにたまにいる超天才は別ですが、そうでなければ受験を舐めるのもいい加減にしろと言いたくなります。
難関大学や医学部の合格は、単なる知識の暗記ではなく能力・脳力自体を伸ばすことが必須ですので、自分を直視して自分と対話しながら自分の全力を投じて日々勉強を進めていくことが欠かせません。東大理3への合格者を多数輩出している塾に通えば伸びるのではないかと考える人は、実際に通われればよいと思います。結局は自分でやるしかないとわかるまで遠回りするだけです。もともとできる生徒を集めて勉強させ何度もふるいにかけているから実績が出ているだけで、そうではない生徒はその塾の養分になるだけです。自分が問題を解けるようになるためには、解き方の知識の吸収をしても役立たちません。そんなものは塾に行かなくてもすでに書籍として世にあふれています。自分がどこまでわかって、どこからわからないのかをはっきりさせ、どう考えれば解けるのか、その知恵を自分の中に育てていくしか方法はないのです。受け身の授業ではなく主体的に自分のできないことを直視し、解く知恵の育成を図るのみです。その育成を能力を伸ばすと表現しています。
能力を伸ばすには、自分が快適に過ごせる、いわゆるコンフォートゾーンから抜け出ることが必要ですが、それは生命維持の本能に逆らっており本来は苦痛を伴うものです。心理的な障害が存在し、元に戻ろうとする無意識の力がとても強く働きます(心理的ホメオスタシス)。そこを突破し能力を顕在化させるためには、内発的動機がなくてはなりません。内発的動機があれば苦痛を感じずむしろ楽しく思えてきます。すごく伸びる人は、外から見ると大変な努力をしているように見えますが、本人は努力をしている自覚がほとんどないことが多いです。やりたいからやっている、楽しいからやっている、という状態がベストです。

高3生のLINEに、眠る前に5分間だけしてほしい呼吸法の動画をお送りしました。
そろそろメンタル面のコントロールが難しくなる人が出てくると思います。
この呼吸法で、時間をかけずリラックスしてぐっすり眠り、体調を整え続けてもらえればと思います。
私は自分の体で実験をして確実に効果があったと自信を持って言えるものだけ(多くは現在も自分で実践中)を部員におすすめ(還元)していますが、この呼吸法もその一つです。



https://tsukuba-benbu.com/
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