もうすぐ十月です
受験生の大半は現実が見える時期に入ったと思います。
それまで大学受験はなんとかなるだろうと気楽に考えていた人、身近な筑波大学「ぐらい」なら入れるだろうと漠然と思っていた人は、合格に必要な実力と現状とのギャップにショックを受けているかも知れません。根拠がなかった高いプライドが崩れ情緒不安定になったり精神疾患になったりする人が出てきてもおかしくない時期です。
高校の定期テストの過去問を配る補習塾に通っている生徒は、定期テストの延長線上には難関大学・学部合格がないことにようやく気づく頃かも知れません。入塾時に惹かれた塾の合格実績は、もともとできていた生徒が特別な低料金で在籍していたことで生まれていたのかとわかっても手遅れです。丸１年をかけて英文法のテキストを穴埋めする授業で合格の実力がつくはずがありません。スタディサプリの関先生など非常に安価でわかりやすい映像授業はネットにころがっています。多くの受験生に叩かれ鍛えられた優れた参考書・問題集も多種発刊され続けています。塾の講師が作った他人の批判にさらされていない独りよがりな教材より市販の教材の方がはるかに優れていることは自明です。ネット上にも無数とも思える情報がころがっています。「秘伝」的なものはもはや存在しません。
少子化でどこかの大学には入ることができる全入時代になっていますが、難関大学・学部の難易度はさらに上がっています。旧態依然の指導しかできない高校では東大合格者数が激減していますが、そもそも高校入学後に初めて数学Ⅰを学び始めた時点ですでに、難関大学・学部については逆転合格を狙う立場になっていることに、教員が気づいていないか、それを認めたくないかが大きな原因だと思います。理系選択の生徒に世界史を課すなどムダな努力をさせているためにある旧帝の受験者の８割が落ちるといった失態を続ける高校もあるようです。
また、並木中等や土浦一高、竹園高に入った生徒は、まわりから「賢い」とちやほやされてしまって勘違いをし、全国レベルで見れば全然高くないという現実に気づいていないことも原因だと思います。
開成、灘など超難関の中高一貫校に通う生徒は小学生の頃からしっかりと積極的な勉強をしてきています。早い人は中学生の間に高校数学を一通り終えています。自分にどういう勉強方法があっているのか自分自身で試行錯誤を重ねた上で、多量（頑張る人は超大量）の勉強を積み重ねることで、思考力や記憶力といった能力自体を伸ばしています。一日中勉強していても平気な勉強体力も身につけています。親に無理矢理勉強させられた人は、これには含みません。好奇心が勉強に向いて自らどんどん勉強をしていった人だけが能力を伸ばすことができます。
そうした人たちが難関大学・学部の定員の多くを占めることになり、残った部分にその他の人たちが入り込みます。県立の上位校に入ったからといって、部活動に追われて、あるいは怠惰な生活で、定期テスト対策のみのその場しのぎの勉強をしているだけで、難関大学・学部に合格できるはずがありません。すでに出遅れてしまっていることを自覚し、自立した勉強をすることが必要です。
高２生で志望校を考えるときに、買い物でもするかのように、あの大学がいいとか、あそこはちょっと自分に合わないだとか、あるいはオープンキャンパスに出かけて興味が湧いただとか、こういう研究がしたいからあの大学のあの研究室に入りたいだとか、お気楽な脳内お花畑のような上から目線の選択をしていることが多いですが、１年生のうちに英単語帳１冊をきっちりマスターしているなど高校の授業にとらわれない実力をつける勉強をして全国模試でかなりの上位になっていない限り、こうした選択は時間のムダでしかありません。選択をしたところで、大学から選択してもらえる可能性は低いです。大学の４年間で研究ができると思うのは誤解でようやく研究者の見習いになれる程度です。大学院の修士課程を終えてようやく見習いレベルになると言ってもいいくらいです。そのレベルに至るまでに伸ばすべき能力、身につけるべき知識・技術、こなすべきトレーニングはとても多いです。高校で研究のままごとをしていることの弊害だと思います。プライドの高さだけで難関大学・学部に入れるなら楽ですが、現実は厳しいです。きちんと実力をつける勉強をしていなければ共通テストで惨敗し入れる国公立大学がない状態になります。
受験に必要な科目をすべて習い終わっても、それだけでは入試問題（個別試験）はほとんど解けません。３年の夏になっても授業が終わっていないような高校のカリキュラムに従って難関大学・学部に合格することは、ほぼ不可能です。
十月以降は受験生それぞれ、自分のやるべきこと、自分の弱点と向き合う生活になります。当然に孤独になりますが、淋しくなるわけではありません。人生がかかっているのでほかのことに気を遣っている場合ではないと本能的にわかります。きちんと勉強している人は２年生の夏以降にこういう状態に入ります。もし、幼い弟妹がいる場合は、できるだけ関わらせないようにしていただきたいです。面倒を見ることで時間がなくなるだけでなく、風邪などをうつされるおそれも大きいです。幼い子は不調をわかってもらいたいために不調なときほど近寄ってきます。インフルエンザなどをうつされて受験を棒に振るような結果は避けたいです。その点の配慮は保護者の方に負っていただきたい責任です。
https://tsukuba-benbu.com/
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それまで大学受験はなんとかなるだろうと気楽に考えていた人、身近な筑波大学「ぐらい」なら入れるだろうと漠然と思っていた人は、合格に必要な実力と現状とのギャップにショックを受けているかも知れません。根拠がなかった高いプライドが崩れ情緒不安定になったり精神疾患になったりする人が出てきてもおかしくない時期です。
高校の定期テストの過去問を配る補習塾に通っている生徒は、定期テストの延長線上には難関大学・学部合格がないことにようやく気づく頃かも知れません。入塾時に惹かれた塾の合格実績は、もともとできていた生徒が特別な低料金で在籍していたことで生まれていたのかとわかっても手遅れです。丸１年をかけて英文法のテキストを穴埋めする授業で合格の実力がつくはずがありません。スタディサプリの関先生など非常に安価でわかりやすい映像授業はネットにころがっています。多くの受験生に叩かれ鍛えられた優れた参考書・問題集も多種発刊され続けています。塾の講師が作った他人の批判にさらされていない独りよがりな教材より市販の教材の方がはるかに優れていることは自明です。ネット上にも無数とも思える情報がころがっています。「秘伝」的なものはもはや存在しません。
少子化でどこかの大学には入ることができる全入時代になっていますが、難関大学・学部の難易度はさらに上がっています。旧態依然の指導しかできない高校では東大合格者数が激減していますが、そもそも高校入学後に初めて数学Ⅰを学び始めた時点ですでに、難関大学・学部については逆転合格を狙う立場になっていることに、教員が気づいていないか、それを認めたくないかが大きな原因だと思います。理系選択の生徒に世界史を課すなどムダな努力をさせているためにある旧帝の受験者の８割が落ちるといった失態を続ける高校もあるようです。
また、並木中等や土浦一高、竹園高に入った生徒は、まわりから「賢い」とちやほやされてしまって勘違いをし、全国レベルで見れば全然高くないという現実に気づいていないことも原因だと思います。
開成、灘など超難関の中高一貫校に通う生徒は小学生の頃からしっかりと積極的な勉強をしてきています。早い人は中学生の間に高校数学を一通り終えています。自分にどういう勉強方法があっているのか自分自身で試行錯誤を重ねた上で、多量（頑張る人は超大量）の勉強を積み重ねることで、思考力や記憶力といった能力自体を伸ばしています。一日中勉強していても平気な勉強体力も身につけています。親に無理矢理勉強させられた人は、これには含みません。好奇心が勉強に向いて自らどんどん勉強をしていった人だけが能力を伸ばすことができます。
そうした人たちが難関大学・学部の定員の多くを占めることになり、残った部分にその他の人たちが入り込みます。県立の上位校に入ったからといって、部活動に追われて、あるいは怠惰な生活で、定期テスト対策のみのその場しのぎの勉強をしているだけで、難関大学・学部に合格できるはずがありません。すでに出遅れてしまっていることを自覚し、自立した勉強をすることが必要です。
高２生で志望校を考えるときに、買い物でもするかのように、あの大学がいいとか、あそこはちょっと自分に合わないだとか、あるいはオープンキャンパスに出かけて興味が湧いただとか、こういう研究がしたいからあの大学のあの研究室に入りたいだとか、お気楽な脳内お花畑のような上から目線の選択をしていることが多いですが、１年生のうちに英単語帳１冊をきっちりマスターしているなど高校の授業にとらわれない実力をつける勉強をして全国模試でかなりの上位になっていない限り、こうした選択は時間のムダでしかありません。選択をしたところで、大学から選択してもらえる可能性は低いです。大学の４年間で研究ができると思うのは誤解でようやく研究者の見習いになれる程度です。大学院の修士課程を終えてようやく見習いレベルになると言ってもいいくらいです。そのレベルに至るまでに伸ばすべき能力、身につけるべき知識・技術、こなすべきトレーニングはとても多いです。高校で研究のままごとをしていることの弊害だと思います。プライドの高さだけで難関大学・学部に入れるなら楽ですが、現実は厳しいです。きちんと実力をつける勉強をしていなければ共通テストで惨敗し入れる国公立大学がない状態になります。
受験に必要な科目をすべて習い終わっても、それだけでは入試問題（個別試験）はほとんど解けません。３年の夏になっても授業が終わっていないような高校のカリキュラムに従って難関大学・学部に合格することは、ほぼ不可能です。
十月以降は受験生それぞれ、自分のやるべきこと、自分の弱点と向き合う生活になります。当然に孤独になりますが、淋しくなるわけではありません。人生がかかっているのでほかのことに気を遣っている場合ではないと本能的にわかります。きちんと勉強している人は２年生の夏以降にこういう状態に入ります。もし、幼い弟妹がいる場合は、できるだけ関わらせないようにしていただきたいです。面倒を見ることで時間がなくなるだけでなく、風邪などをうつされるおそれも大きいです。幼い子は不調をわかってもらいたいために不調なときほど近寄ってきます。インフルエンザなどをうつされて受験を棒に振るような結果は避けたいです。その点の配慮は保護者の方に負っていただきたい責任です。
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