土浦一高にする? 竹園高校にする?

公立中学校の3年生が進学先に迷う時期になりました。
つくば市近辺の中学生でよくできる(と評価されている)生徒は、表題のような悩みを持つことが多いです。
土浦一高は東大合格者数が公立高校としては全国的にも割と多い年もあった
(といっても現浪あわせて20人ほどと、学年の約6%、現役に絞れば学年の約3%で、
 20人という数は、東大の1学年の0.67%にすぎません
 学年の3%の結果より、残りの97%の結果の方こそが実績だと個人的には思います)
ことですごい高校だと信じている人がよくいるようですが、
前回入試では受験した大多数が不合格になり、学年順位の上位者もぼろぼろ落ちる結果となっています。
竹園高校は問題のある教師がいるとの噂(事実かどうかは知りません)が広がり国際科を避け
普通科希望者が増えるという事実がありましたが、
問題があれば校長や教育委員会に連絡して、公務員としての職務の是正を図ってもらうようにすればいいと思います。
それでも改善が見られない場合には、他の手段もいろいろあると思います。
学校内は外からは見えないので、でたらめが横行していても保護者は気づきにくいです。
高圧的な態度だけならまだしも、暴言を吐いたり、授業途中でキレて帰ってしまったり、
授業が教科書の棒読みだけに終始していたり、声が聞こえないくらい小さかったり、
説明がひどくわかりにくかったり、
予習を強要し授業中にはほとんど説明せず生徒に「なんでわからないんだ!」と詰め寄って生徒を泣かせたり、
一般社会ではとうてい通用しないレベルの大人が教師をしていることもあるかも知れません。
税金で成り立っているものなので厳しく監視していいと思います。
どうせ外部にはわからないだろうという甘えで好き勝手をしているならば、明るみに引きずり出してあげればいいです。
もっとも、どの県立高校にしても問題はあるでしょうから、
高校を選ぶ際に、高校に期待しすぎないことが重要だと思います。
もし、表題の悩みを持たれているのであれば、より通いやすい高校にされればよいのではないかと思います。
高校で選ぶより、通学の便で選ぶことをおすすめします。
高校によって大差はなく、要は、生徒一人一人が高校に頼らず自分で勉強するかどうかだけにかかっています。

また、
高校内での順位にこだわっても大学入試には意味がないことも明らかになっています。
定期テストの過去問と答えや、サイドリーダーの訳をテスト直前に覚えて高得点を取り学年順位を上げても、
大学入試には無意味です。
定期テストの過去問を配っているような塾に通って定期テストの点数を上げてもしかたないのです。
定期テストで高得点を取ることと、志望校の入試で合格点を取ることとは、
相関関係はありますが、因果関係はあまりありません。
ここの誤解が、学年順位にこだわり、無駄な作業に時間を費やす生徒が多くいる原因なのでしょう。
志望校に合格したいなら、本物の力をつけようと意識し、それに沿って時間を使うこと、これに尽きます。
中学校までは学年トップクラスだったから、そのプライドを守るために何でもいいから点数を取りたい!!と
思う気持ちは理解できなくもありません。
しかし、そんなプライドは、早めに捨てた方がいいです。
高校の時点ですでに崩れかけているので定期テストの過去問などにすがりたくなるのでしょうが、
大学入試を前にしたときや、大学に入った後で、いずれは崩れます。
その程度のプライドの維持のために、無駄な労力・時間をかけることで、
望む結果からより遠ざかってしまいます。
本当の努力、自分にとって実力がつく勉強をするという努力を積み重ねることが大切で、
学年順位が高い生徒が通っている塾に通えば伸びるかも、といった他力本願の姿勢では永遠に伸びません。
嫉妬と焦りで無駄な時間をすごしてしまうだけです。
こだわるべきなのは学年順位ではなく、自分に実力がついてきているのかどうか、です。
こだわるべきなのは定期テストの点数ではなく、自分が本当に理解しているのか、入試で得点できるのか、です。

そもそも、生徒は一人一人、能力も理解度も経験値も性格も興味も環境も異なります。
そのため、集団授業で一律に学力を上げようとすること自体に無理があります。
集団授業で対応できるのは、せいぜい中学校の学習内容・レベルまででしょう。
学習内容がどんどん減らされカンタンになったはずの中学校においても、
大きな学力格差が生まれています。集団授業の限界だと思います。
繰り返しますが、高校に期待をしすぎないことが重要です。

通学に1時間も2時間もかけて交通費もかけて通うと、
勉強だけでなく休養に使えたはずの時間を失い、無駄に疲れ、塾に通う余裕もなくなります。
さらに部活動に入ると、課題をこなすのが精一杯の日々となり、予復習の時間はなくなるでしょう。
通学時間がかかるけれども難関大学を目指したい人は、
部活動はあきらめるか、週1、2回程度の緩い部活動にすべきです。
睡眠時間を削って乗り切る超タフな人も稀にいますが、きわめて例外的な人です。
もともと勉強が好きで高校入学前に高校課程の学習内容を終えてしまっている人が
全力で部活動をしていることもありますが、前提が同じでなければ同じようにはなりません。
無理をして志望校にギリギリで合格しても、頭のトレーニングが不足していては、大学で落ちこぼれます。
優秀な大学生であれば教授からの紹介で就活なく就職できることが多いですが、
そうでなければ企業は大学での成績データを見て採否を判断します。大学も就職も甘くはありません。
たとえ恵まれた才能を持った人であっても、努力しない人は企業には不要です。
学歴社会の弊害もあるとは思いますが、学歴は、少なくとも努力した人か、さぼった人かを手っ取り早く見分ける
良い目印の一つであると思っています。
運良く学歴を得る環境にいる人は努力すべきでしょうし、それがその運を手にした人の義務ではないかとも思います。
まずは自分のためにその幸運を活かし自立して、そのあとでまわりの人の役に立つようになってもらいたいです。
就職後まで見通したとき、高校入学なんて人生の初期にすぎず、すごいとかすごくないとか、どうでもいい段階です。
地域でいちばんの高校に入学したから賢い、なんて、とんでもない勘違いです。
入ることができる高校のうち通学に便利な高校に入り、時間を大切にして、
入った高校の中でトップクラスに入るよう努力すべきでしょう。
トップクラスに入るというのは、定期テストで高得点を取るということと、決して同じではありません。
定期テストの過去問や問題集の解き方を丸暗記して高得点を取っても、見せかけ(偽物)です。
実力を身につけることが必要です。テストの点数や学年順位でごまかしても大学入試には通用しません。
学年順位の上位層がぼろぼろと落ち推薦入試も壊滅した某県立高校の前回入試結果が象徴的です。
実力をつけない限り合格はしません。

高校に入ればすべてがうまくいく、という幻想から目覚め、
高校の指導に従えば合格できる、という宗教から脱し(難関大学合格者の大半は塾に通っています)、
賢い選択をしてほしく思っています。

ダイヤモンド社教育情報、森上教育研究所から、参考になるデータが挙げられていました。
全国高校「国公立100大学合格力」ランキング・ベスト502023年入試版】
ベスト50の中の公立高校だけを抜き出すと下表のようになります。