BENBUが原則として集団授業を行わない理由

高校生が忙しすぎるから
2.集団授業ではムダが多くなるから
3.集団授業では理解に至りづらいから
4.英数理だけでもすべてを授業にすると、夕方以降の時間だけでは足りないから
5.生徒ごとの個別の質問に対応でき、生徒ごとに指導ができるから


1.高校生が忙しすぎるから

帰宅部の人でさえ、予復習や宿題だけでかなりの時間が必要になります。
それに加えて塾で新たな授業を受ければ、通塾と授業で時間がなくなり、
さらに塾の復習のための時間も必要になります(受けっぱなしでは意味がありません)。
そうなると、ただでさえ少なかった自分の時間が減り、時間が足りなくなります。
その結果、学校も塾も宿題も予習も復習も、どれも中途半端になってしまいます。
とりあえず締め切りの近い提出物をどうにか仕上げ、
最低限のことだけでいっぱいいっぱいの日々になります。
睡眠時間を削ってしまう人もいますが、翌日以降に眠気や倦怠感が出て、
覚えるべきことも覚えにくくなって時間効率が落ち、ますます時間が足りなくなります。
悪循環です。
県立高校に入学したばかりの頃は、「自分はできる」と思っている人が多く、
学習内容も中学の延長的なものなので慢心して、遊んだり部活動に専念したりしがちです。
しかし6月頃には、高校での勉強の大変さがわかりはじめるようになり、
部活動に入っていなくても時間が全然足りないことを実感するようになります。

部活動に入っていれば、勉強に使える時間がもっと少なくなります。
入っていない人に比べて、平日で3時間ほど少なくなります。
休みの少ないブラック部活に入ってしまうと夏前に後悔しはじめますが、辞めづらさも感じ
悩みが増えます。
そんな、部活動で使える時間が少なくなった生徒向けに授業を提供する塾がありますが、
矛盾しています。新たな授業は生徒の時間を奪い、負担を増やすだけです。
生徒ひとりひとりに必要なサポートを必要な限度でしてあげるべきで、授業を売りつけてはいけません。
多重債務者に債権をまとめさせてさらに手数料を上乗せするようなものに思えてしまいます。
また、ハードなトレーニングのあとは疲れてしまって勉強どころではないこともあります。
そうなると平日の自宅での勉強時間はゼロとなります。だからこそ塾の授業を受ければ良いと
考える人もいるかも知れませんが、疲れと眠気のために頭に入りません。
自分で勉強する場合やBENBUでは、少し仮眠をとって元気を回復してからとりかかることができますが、
授業の場合は仮眠をとってしまうと全体が無意味な時間になってしまいます。
眠くても頑張って頭に詰め込めばテストはなんとかなる、
定期テスト直前の1、2週間だけ乗り越えればなんとかなる、
というのは中学生の頃で終わっています。
そんな作業(勉強とは言えません)では、テストが終わればきれいさっぱり忘れ、
大学入試に向けた実力は増えないままとなります。
定期テストを乗り越えても、実力がついていなければ大学合格には近づきません。
ムダな作業で時間を潰してしまったことで、難関大学からは遠ざかってしまいます。

忙しい高校生、使える時間が少ない生徒に必要なのは、「新たな授業」ではありません。


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2.集団授業ではムダが多くなるから

集団授業では、すでにわかっていることについても授業を受けることになります。
時間のムダです。
一人一人の理解度が異なり、授業を聞きながら類推できる範囲も前提知識も異なるので、
少人数制にしてもやはりムダは生じます。少人数制だからだいじょうぶ、とはなりません。

また、集団授業では科目ごとに時間割を設定することになりますが、
生徒側からすれば、日によって時間をかけたい科目は異なります。
塾の授業があるために、本来勉強したい科目ではない科目に時間を割く事態が生じます。

自分が自由に使えるはずの時間なのに、塾の都合で時間の使い途が決められてしまうことに
違和感を感じない人は、受け身であることに慣れすぎてしまっているのでしょう。
おそらくは中学生の時から塾に通っていて、自ら勉強するように切り替えられないのだと
思います。
あるいは、塾の宣伝文句を真に受けて、この塾に入っていれば難関大学に合格できるようになる、
と信じているか、信じたいのかも知れません。もはや新興宗教の信者です。
塾に行けば定期テストの点数が上がることもあります。それを売りにしている塾もあります。
定期テストの過去問(昨年度以前に出された実際の問題)を配ったり、
サイドリーダーの全訳を配ったりすることで、生徒の点数を上げている塾もあります。
(過去問を解いていれば高得点になるような問題を出し続けている高校教師は手抜きですね)
定期テストの点数をそこそこ取っていれば、行きたい大学に行ける、と思っている生徒はいないでしょうが、
定期テストでの高得点を親から過剰に要求されて、塾にすがっている人もいるのかも知れません。
ゲームばかりで勉強から逃避していたのを隠すために手軽に点数があがる手段が必要なのかも知れません。
あるいは、周囲へのプライドを保ちたいため、なんでもいいから安心材料を手にしたいために
より高い学年順位を欲しているのかも知れません。
評定を良くして推薦をもらいたい人もいるでしょうが、推薦入試は一般入試より厳しく実力が不可欠です。
推薦をもらったけれど落ちてしまった、一般入試に向けた実力はついていない、となると悲惨です。
推薦入試で合格する人は、一般入試でも合格する人です。
もっとも、指定校推薦であれば合格しやすいので、
それを狙う人は定期テストの点数だけにこだわっていればいいのかも知れません。
ただ、大学に入ってからの勉強がとてもつらいものにはなります。
あまり勉強せず、定期テスト直前だけ点数を取るために丸暗記に励んで指定校推薦で合格することは、
基礎工事を省いて更地の上にいきなりマンションを建てようとするに等しいです。

一方で、こんなやり方で点数を取ったとしても大学入試に通用する実力が身につかないと気づく生徒もいます。
点数が楽に取れる誘惑に打ち勝って、定期テストを初見の問題を解く場として使う生徒は伸びます。
点数や学年順位はよくなくても、基本問題を繰り返し解いてテストに臨んでおり、
テスト中はわからない問題に向き合う練習ができ、
テスト後は悔しさからしっかり復習をするので、実力が身につくのです。
解き方や全訳を覚えて吐き出しただけの生徒とは明確に差がついていきます。

必要なのは志望校の試験で合格点を取る実力を身につけることであって、
定期テストでいい点数を取っただけでは、入試には役立ちません。
定期テストでいい点数を取るためにだけ時間を浪費し、実力を身につける機会を失っているなら、
哀しすぎます。

伸びるためには、今現在の自分がやるべきこと、必要なことが何なのかを明確にし、
そのことに注力することが重要です。そうできる環境こそがなにより大切です。
集団授業で塾や他の生徒に合わせる必要はありません。


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3.集団授業では理解に至りづらいから

もともと優秀な生徒や、すでに先の内容まで学習済みの生徒であれば、
集団授業で逐一理解していくことができます。しかし、大多数の生徒はそうはなりません。
ひとりひとり、ひっかかるポイントが異なり、ひっかかる理由もそれぞれに異なるのです。
だから、教科書の説明に沿った授業でも、より詳しい参考書の説明であっても、
それで十分に理解できるとは限らないのです。

集団授業である以上、カリキュラムに沿って進める必要があり、
講師・教師が説明にかけることができる時間が限られます。
ですから生徒の理解を待つことなく、先に進めざるを得ません。
ひとりひとりが納得するように説明しながら予定に遅れないように進めることは、
集団授業では不可能です。

また、教える側が、詳しい説明・優れた説明をすれば生徒が納得するはずだと思い込んで
いる場合が少なくないです。保護者の中にもいらっしゃり親子げんかの元になることもあります。
そして高校でも塾でも、理解できない生徒はその生徒が悪いと決めつけることが多いです。
自分の説明で理解できるはずだという講師・教師の自惚れと未成熟が、
理解できない生徒の量産につながっています(説明をしない、できない、下手は論外です)。
優れた説明をすれば生徒が理解すると考えるのは、とんでもない勘違いなのです。
定期テストのあとに模範解答を配るだけで授業での解説をほとんどしない高校教師が多いですが、
模範解答だけで理解できる生徒は、かなり理解力の高い人です。
特に数学の難問は、どこに着目してどうやって手がかりを見つけ、どこから着手していくかの解説が必要です。
似たような問題とで解き方の発想が異なる理由も説明すべきです。
できれば、ダメな解法がなぜダメなのかも解説しておいてほしいです。
それができないのであれば、その数学教師はその問題を解答とともにどこからかコピーしただけ、という
疑いが濃くなります。解答が手書きであってもごまかせません。

授業で「優れた説明」をしても生徒に納得してもらえるとは限らない点についてもう少し。
生徒が理解できる説明は「優れた説明」ですが、
その「優れた説明」は生徒ごとに異なることが多いです。
ある生徒にとっての「優れた説明」が他の生徒にとってもそう、とは限らないのです。
講師・教師を何年もしていて、なぜそのことに気づかないのか不思議です。
生徒の感覚として、授業の説明や教科書に書いてあることは一応わかるけれども、
なんとなくスッキリしない、というつまづきも多いです。
一応わかる、ということと、理解できた、ということとは質が違います。

生徒の中には、
詳しすぎる説明や丁寧すぎる説明に途中からついていけなくなる人もいます。
他の問題との関係や全体的な位置づけ、解き方・考え方の違いがいつも気になってしまう
人もいます。
なぜそう解くのかという入り口部分の説明がないと納得できない人もいます。
生徒ごとにこうした特性があるので、集団授業では理解に至りづらいのです。
双子であっても特性はかなり異なります。
生徒ごとの特性に合わせて個別に対応することで初めて理解に至ってもらえるのです。
「この授業を受ければすごく成績があがる」という噂は、多くの生徒にとっては嘘です。

理解に至らなかった生徒はどうするか。
「とりあえず解き方などを丸暗記しておこう」と考え、定期テスト直前に詰め込もうとします。
こうなると、伸び悩み確定です。
覚えればなんとかなる英語・古典・社会ではある程度伸びることもありますが、
数学・物理・化学では入試問題にまったく歯が立たず理系をあきらめざるを得なくなります。

授業を受ければ理解できる、というのは、中学校まで、と考えていいです。
高校からは、授業はペースメーカー程度ととらえて、理解できなかった部分は自分で補う
のが当然と考えて、それを塾の授業に頼ろうとはしない方がいいです。
「授業」というものの限界です。
わからない部分を質問できる環境を探すか、参考書で調べるか、
スタディサプリで必要な箇所のみをピンポイントで受講して補えば済みます。
要領が悪いからといって、自分で考えて解くことを放棄し、塾の授業に頼ろうとすると
処理が追いつかないままに授業が進み、わからないところが積み上がって、ますます不得意になります。
要領が悪いなら、要領が良くなるようトレーニングするしかありません。
難関大学・学部への合格には要領の良さも必要です。
大量の学習内容を短期間に自分のものにして入試で合格点を取るために欠かせません。
逃げれば、そこまでです。特効薬探しモードに陥ったら終わりです。
自分で自分の実力を高めていく以外に道はありません。
そのために集団授業が役に立っているのか、時間の浪費になっていないか、検証しながら進むべきでしょう。


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4.英数理だけでもすべてを授業にすると、夕方以降の時間だけでは足りないから

中学校での学習内容に比べて、高校では内容が非常に多く、また難しくなります。
わたしの個人的な感覚でいうと、たとえば高校数学の量は中学数学の量の10倍はあります。
難易度は比較できないほどです。
こうした内容を高校では3年弱かけて授業をしているわけです。
大学受験を考えると、理想的には2年生のうちにすべて終えて、
入試問題の検討に1年間を充てたいところですが、
多くの県立高校では3年生の冬になる直前にようやく授業が終わります。
そんな状態で入試に間に合うのか、という問題はありますが、それだけ量が多いわけです。
(優秀な生徒は自分で先に進めて、とっくに終わっているので問題はありません)
塾が、高校の授業と同じように網羅的に授業をしようとすると、
夕方以降の時間だけでは当然に足りません。
授業のスピードを上げれば、ついていけない生徒が増え、無意味となります。
一時期、進度が遅いことを売り文句にしている塾がありましたが、
これでは入試に間に合いません。他の科目を勉強すべき時間も取られてしまい、
他の科目も下がってしまいます。

生徒にとっても、一日が高校の授業と塾の授業だけで終わってしまい、
自分で勉強する時間がほとんど取れなくなります。


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5.生徒ごとの個別の質問に対応でき、生徒ごとに指導ができるから

理由の5つ目は自慢です。すみません。

BENBUでは、科目によらず単元を問わず学年も関係なく、いつでも質問に対応しています。
そして生徒ごとに生徒が理解に至る説明を(必死で)行い続けています。
一般的な塾では、その日の授業に関係する質問のみを受け付けたり、
科目・曜日ごとに異なる担当講師が休みのときは質問できなかったりします。
質問どうぞと言いつつ、時間給で働いていることが多い講師は、すぐに帰ってしまいます。
LINEでの質問を受け付けても、時給が発生しないものに対応するとは思えません。

裏話になりますが、塾の講師にとって、生徒からの質問はとてもこわいものです。
授業直後であれば、その範囲内についてはあらかじめ予習してあるので質問に答えられたとしても、
その範囲外だと急に質問されてもわからなかったり忘れてしまっていたりするものです。
生徒が質問するのはわからないからで、当然に質問の内容は難しいものが中心になります。
特に高校生の質問は、入試問題であったり問題集の中の難しい問題であったりするので、
その場でいきなり解説することは大変です。問題を見た瞬間か、読み終わるまでに
だいたいの解説を構成できていないと厳しいです。
BENBUを始めた頃は、普通に食べていても毎日2kg体重が減っていました。
頭も神経も酷使していたと思います。胃腸薬とともに食料を詰め込んで体重を維持しました。
(今ではだいじょうぶになっています)
昔、勤めていた塾で、中学生から授業の範囲外の質問をされて怒りだした講師がいました。
人間的にどうなの?との疑問はおいておくとして、そのくらい生徒からの質問にはストレスが
かかるものです。
だから、塾では授業をするのです。授業は講師にとっては楽なことなのです。
私自身も授業することが好きです。
他塾で集団授業をしていたときは、小中学生相手に教室を爆笑させ、隣の教室の講師から叱られていました。
私にとっては授業は楽で、かつ、楽しいものです。だから授業をしたい気持ちはありますが、
高校生を相手にする場合、高校生のために集団授業は封印しています。
笑わせることを除いた学習内容の面では、毎年同じことを繰り返すだけなので、
背中に汗をかきながら必死で考えることはありません。
授業をするだけであれば、学生アルバイターでもできます。
(もちろん、授業しようとするだけで震えて声が出なくなる人もいますが、適性がないだけです)
授業ではなく質問を中心とした塾は、あり得ないものでした。
学生のアルバイトでは務まらないこと、時間枠を設けて回転数を上げたいところ時間枠を設けにくいこと等が理由です。
これまでになかったために、BENBUがどういう塾なのかを説明しづらくて伝わりにくくて苦労しました。
個別指導塾にしては生徒数が多すぎるので、どう話せば伝わるのかがわからず試行錯誤の連続でした。
これからは、BENBUのような塾が増えていくのではないかと期待しています。
高校生にとって実力をつけるために本当にプラスになるのは、質問中心の塾です。
そして英作文添削など生徒に必要なサービスを提供し、ひとりひとりに応じた指導をする塾です。
授業が必要であれば、スタディサプリのような質が高くて非常に安価なネット授業で、
かつ、いつでも見たい所だけを見ることができるものを利用すれば十分です。

ネット授業であってもとても高額なもの、順番に受講しない限り先の内容をみることができないもの、
受講しに校舎に行くと別の講座を受けるよう勧誘責めにあうもの、
学生講師を使い回して集団授業を1日に何回転もさせて利益をあげるもの、
合格者数や合格大学、定期テストの点数があがった事例で宣伝するもの、
(化粧品のCMで元々きれいな人を使って効果があるように錯覚させているのに似ています)
(宣伝内容の真偽の確認手段がなく、その塾に通っていなくても元々合格していた人かも知れません)
もともと成績の良い生徒を集めることにコストをかけ、そうして集めた生徒が作ってくれる合格実績を宣伝材料とし
かかったコストはそれ以外の生徒から授業料に上乗せして集めるもの(塾としての効果はなくても成果が出る)、
成績が悪いと次々に別の授業を取るように言ってくるもの、
高校生に対しても小学生向けのような小さな机を使い教室にぎゅうぎゅうに押し込んで利益を最大化しようとするもの、
自作の薄いテキストや問題集で毎年同じ内容の授業を繰り返しているもの(自作するのは、授業時間に合わせるため)
(話しながら板書しながらの授業ではどうしても時間がかかってしまい内容を絞らざるを得なくなります)
(その結果、網羅性に欠ける虫食い状態の授業となるか、網羅性担保のため大量の宿題を出すことになります)
は、昭和のビジネスモデルです。
高校での授業のあり方も古いです。日本中で授業をネット配信すれば、各高校に教師を何人も配置する必要が
なくなります。教師の質が問題になることもありません。
コロナ禍での映像授業で、高校の授業はネットで十分であることが明確になりました。
日本の中でいちばん授業の上手な教師の授業を、さらに編集したうえで全国に配信できる時代です。
教師ガチャ(はずれが多い)に悩んだり、格差を嘆いたりすることもなくなります。
教科書をただ読むだけの数学教師、受験に使わない科目なのに強制的に多量の宿題を出す教師はいらないです。
声が聞こえない教師、ひたすら板書だけをする教師、アクティブラーニングだといってサボっているだけの教師、
古文で下二段活用すらまちがって教える教師、突如としてキレる人格異常な教師は、いらないです。
高校での授業の大半を、ただちにスタディサプリに置き換えてもいいのではないか、
その方が生徒の理解度や実力が伸びるのではないか、と思えます。
少子高齢化時代にあったやり方、より成果の出るやり方に変え、税金を有効利用してもらいたいです。

「まだ授業やってるの?」的なキャッチコピーで拡大している塾もあります。
ここでは、あらかじめ参考書・問題集が目指す志望校群ごとに決めており、
生徒が自分でこなし終えたら決められた順に従い次の問題集に着手するシステムです。
質問は一応受け付ける形になってはいますが、納得できるかどうかは担当(アルバイト)の実力次第です。
このアルバイトの時給は高くありません。質・実力と時給は相関が高いです。
授業自体が意味がないということに気づき、生徒が自分で問題に向き合うべきとする方針には
大いに賛同しています。
講師1人に対し生徒が3人以下の個別指導塾もありますが、
講師の時給がかなり低いので、本当に質問に答えられているのか、
謎ではあります。
90分間といった授業時間内でせいぜい3人までの生徒からは質問はそう多くは出ないでしょうから、
宿題等をさせておけばなんとかなっているのかも知れません。

この点、BENBUは特殊です。
時間枠がなく質問に時間の制約がありません。納得するまで何度でも質問できます。
くわえてLINEでの質問も自由にできるようにしています。
つまり、講師が生徒の質問から逃れる道をふさいでいます。
質問に対する回答においても、単に解説をするだけでなく、
生徒ごとに、何をどの程度まで説明するかを変えています。
よくできる生徒には、その生徒が頑張って理解できる程度の説明にしたり、
ヒントを小出しにしたりします。
そうでもない生徒には、必要に応じて、前提や周辺の理解を確認しながら
説明を積み上げていきます。質問が生まれた原因・背景もチェックしています。
ですから、まったく同じ質問に対して回答が全然違ったものになるのが
普通になっています。

質問に加え、英作文の添削や小論文(慶応法・経)の添削もしています。
英作文は文法チェックや表現の検討だけでなく、論理の整合性や説得力も考え、
こう書きたかったかなと思われるものをできるだけ自然な英文にして参考としてつけることが
多いです。
自分でどんどん進められる生徒には、学校の教材だけでなくその時の実力に応じた教材を指定して
どんどんこなしてもらっています。あらかじめ決めた問題集を順にこなしてもらうのではありません。
生徒ごとにもっとも必要なもの、もっとも適したものをその都度考えて選んでいます。
早い生徒は、1年生で数Ⅰを始めて1年生の終わりには数Ⅲの半ばまで終わったり、
2年生のうちに全課程を終え志望校の過去問に着手したりしています。
高校の授業についていく生徒には、日々生じる疑問・質問をその都度解消していくとともに、
勉強法のアドバイスもタイムリーに行っています。
高校では共通テストの問題集や理系科目の重問(重要問題集)を配り、生徒は特に考えずに着手
しようとしますが、BENBUでは実力・時期を考え、何をすべきかを的確に指示します。
多くの場合、重問は解く必要がありません。ほかにやるべきものがあります。
化学が苦手な生徒が高校の教師に何をすればいいか聞いたところ、
高校で使っている問題集の発展問題と重問をすればいいとの回答だったそうです。
これを真に受けて実行しても化学は得意になりません。

BENBUは上記のような、現状では特殊な(少子化が進めば次第に一般化することになる)塾ですが、
集団授業をしている、現状では普通の塾では、こうしたことは実現できません。
「授業」のために生徒全員の時間を奪ってしまっていることが、大きな原因の一つです。

生徒ごとに対応していくことが、塾のあるべき姿だと思っています。
高校生の場合は特にそうです。
難関大学・学部への合格を目指すのであれば、
2次試験の難問を攻略できる実力を身につけることが必要です。
そのためには2年生の終わりまでに受験科目の全課程を終えるとともに、
解きこなす問題量を可能な限り増やしたいです。
のんびり塾の授業を受けている場合ではないのです。
やるべきことはインプットではなくアウトプットです。
塾の授業で得られるレベルのものは参考書や問題集から、より多く得られます。
全国的に有名な講師は、ゴーストライター分も含めて多数の参考書・問題集を出しています。
そうしたものを読み、解いていけば、塾の授業よりはるかに効率よく安価に実力を身につける
ことができます。しかも、受け身ではないので、より深く理解でき定着させやすいです。

実力をつけるためには、自分の頭で考えた経験値を増やすことが必須です。
受け身の授業で知識や情報を増やしても入試問題は解けるようになりません。
覚えたものを吐き出して合格できるほど、有名大学の入試は甘くありません。
自分の頭でゼロから考えた経験がものを言います。
浪人して予備校に通って合格する人がいるのは、
予備校の授業がいいからではなく(いい場合もあるでしょうが)
自分の頭を使って解いた問題量が必要量に達し、理解が深まって
道具を使いこなせるようになったからです。
今年BENBUから医学部に合格した文系出身の社会人もそうでした。
どの問題集をどう解いていくかを伝え、ただそれを実行してもらい、
生じる質問を逐一解消していくだけで、合格レベルを余裕で超えていきました。

自分の頭で考えながら問題を解き進め、ひっかかるたびに質問してすぐに解消することで、
その生徒にとって最大限の伸びが得られます。
だから、BENBUでは原則として集団授業を行わないのです。
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