LINE質問が他塾にも採用されるようになってきました。

BENBU部員は無制限にLINEでの質問ができます。
在籍している限り、通塾曜日にかかわらず、ずっと利用できます。
また、全科目対応で、どの単元でも、どんな教材からであっても受け付けています。
そして質問への回答は、原則として24時間以内にしています。
追加費用はいただいていません。
このLINE質問が複数の塾に採用されました。
全科目・全単元対応かどうか、条件付きなのかどうかはわかりませんが、生徒にとってより便利になります。

願わくは、届いたLINE質問に対し、
 「次に来たときに説明する」
といった逃げの回答をすることを、可能な限り避けてほしいです。
そういう回答では、ほぼ意味がなく、羊頭狗肉、形式だけの猿まねとなるからです。

BENBUでは毎日、LINE質問への回答に少なくとも30分以上かかっており、
大量の質問が重なったときや、回答に動画を作成した場合には3時間かかる日もあります。
この負担を背負い込むことになると覚悟した上で、他塾は宣伝材料に使われていらっしゃるのでしょう。
また、LINE質問を担当するのはアルバイターではなく経営者であるべきです。
なぜなら背負っているものの大きさが大きく異なり、くだらない問題が発生しにくいからです。
単に集客効果がありそうだから、バイトにやらせるか的な気軽なノリで始めると
大きな痛手となりかねません。そうしたことも考慮された上でなされているものと思われます。

LINE質問やってます』と書くのは自由ですが、
それを信頼して申し込んだ生徒の期待は裏切らないでほしいです。
裏切った場合は、「なんだ、BENBUの猿まねをしただけだったか」と思われ、
宣伝が逆効果となります。生徒は敏感に察知しています。ごまかせません。
BENBUが満席状態を続けているのはLINE質問制度があるからだ、と
考えられたのかも知れませんが、それは違うと思います。

真似をしてほしいのは、形ではなく中身です。
講師の質であり、講師としての努力であり、生徒が本当の実力を伸ばすシステムです。
学生バイトを使い回して売り上げ1億だ2億だとマネーゲームに走っている経営者は
質の面をなんとかごまかそうとして、生徒の成績アップや合格実績を前面に出すものですが、
質を上げ生徒ひとりひとりを大切に育ててあげてほしいものです。

高校からの大量の課題をこなすのに大変な生徒に、さらに時間を使わせて授業を受けさせれば
生徒の大変さが増すだけです。高校の復習の時間がとれず、塾の復習の時間もとれず、
生徒は沈没していくのみです。
そうした状況にありながらその生徒自身が危機感を持っていない場合もあります。不思議です。
その塾に通っていること自体が精神安定剤になっているのかも知れません。
もはや宗教です。教祖の言うことを聞いてお布施をすれば掬われるのでしょう。
あるいは英語の副教材の全訳がもらえればそれでいいと思っているのかも知れません。
もしかすると、この情報のあふれた状況においても、
「受ければ実力がついて難関大学に合格できる実力がつく優れた授業が存在する」
という、塾側が生徒に勝手に想像させたがっている都市伝説を、盲信している生徒がいるのかも知れません。
(塾側はそうしたことは明記しませんが、
 「難関大学の合格者が出た!」「学年順位があがった!」との表現で類推させようとしています。)
ナンセンスです。

生徒ひとりひとりが自分の頭で考えて初めて実力がつくのであって、
授業で解き方などの知識を仕入れても入試問題は解けるようになりません。
2年前に、ある塾で、化学の授業をとり直後の模試で偏差値80台をとった生徒がいました。
しかしその生徒は、共通テストで目標点数にはるかに及ばす、得意なはずの化学でも点が取れずに、
志望校変更を余儀なくされました。
おそらく、模試の問題を事前にチェックした塾がその問題の類題について解き方を授業したのでしょう。
だから記憶が残っている間に受けた模試で解くことができたものの、
単なる丸暗記で実力になっていなかったので共通テストレベルの問題ですら解けなかったと考えられます。

授業(インプット)は必要最小限にして、思考や試行錯誤(アウトプット)に重点をおいた勉強が必要です。
授業は高校の授業で不十分な場合は、スタディサプリで十分です。
きわめて低額で全科目につき、受けたい部分だけをすぐに何度でもどこからでも見ることができます。
そうして節約した時間を自分で考えて解くことに振り向けるべきです。
解き方を覚えさせてテストで高得点を取らせる方式は、県立高校受験までは通用しますが、
思考力が育っていないためにその後は必ず伸び悩みます。
地域での上位高校に入ったから賢いはず、という周囲の期待を裏切ることになるのは、そうした生徒です。
高校受験対策をしている塾の多くがこうした方式を採っているため、高校進学後に半分以上の生徒が落ちこぼれる事態と
なっています。
そんな生徒に、また同じように、解き方を覚えさせる授業を受けさせても実力がつかないのはあたりまえです。
定期テストでの点数はあがるかも知れません。
出そうな所の解き方や訳を覚えさせているので実力のないまま得点できます。
難関大学・有名大学の入試は、それが通用するほど甘くはありません。


高校の授業レベルを超えている生徒には、個別に課題を与えてあげてほしいです。
集団授業で全員が同じ薄いテキストを時間をかけて授業するのでは、生徒はもっと伸びるはずの機会を逃してしまいます。
その生徒が伸びるために最適な教材を最適なタイミングで与えることで
持っている能力を最大限に伸ばしてあげることができます。
適した教材は生徒によって、時期によって異なります。

定期テスト対策として、出そうなところや解き方を丸暗記させることも、
大学受験につながらない、その場限りのものであれば、やめるべきです。
それに費やした時間は無駄になります。
定期テストの点数はあがったけれど実力はあがっていないことに、生徒自身は気づいているはずです。

「いつでも使える自習室完備」といいつつ、使用する権利のある生徒全員をとうてい収容できない
座席数しかない塾があることを考えると、
LINE質問やってます』も怪しくなるな、と思い、
あえてこの記事を書きました。
いろいろな塾が、目をひく宣伝文句・方法探し、他塾にひけをとらない見せかけ作りに走るのではなく、
競業を通して生徒にとってより良い塾、生徒がそれぞれに最大限伸びる塾になっていくことを期待しています。