偏差値102超え(笑)

駿台模試で高2部員が英数国で偏差値102を超えました。

以前、このブログで全国1位を取った高2部員について触れましたが、
今回は別の部員です。
駿台でよく取ったなぁと思います。
BENBUに入りたての頃は英語が苦手で(というより学校のせいで嫌いになっており)
英語の成績がへこんでいましたが、今回の英語は偏差値91超えで、
めちゃくちゃな、ごぼう抜きを達成しています。
定期テストではないので、真の実力アップです。
この部員の努力を、ただただ賞賛するばかりです。

この部員に与える私からのキーワードは、現時点では「ひま。」です。
心にいつもゆとりがある状態でいてほしいので、
どんなにやるべきことがあっても、「ひま。」を意識できる工夫をしています。
他の部員には必ずしもあてはまりません。
ひとりひとり状況が違うので、それぞれに適した時期に適した環境を提供したく
おもっています。キーワードを提示されていないと文句を言われても困ります(笑)。
それは、その方が適しているからなのです。

こうした、とんでもなく優れた生徒に対して、
おそらく高校生当時の私より優れている生徒に対して、
私がなすべきことは2つだけです。
 1つは、学校からの邪魔を極力排除すること
 もう1つは、さらに伸びる環境・刺激を提供すること
です。
学校としては、こんな生徒が登場したのは、自分たちの教育方針や教育システムが
すばらしかったからだということにしたいために、なんとか学校のやり方に従わせ
ようとしがちです。教師がより多くかかわりを持とうとしがちです。
そうしたことは、生徒にとって時間の浪費となり精神面での余分な負荷となります。
さらに伸びる環境・刺激は、どこかの塾のような、あらかじめ決まった参考書や
問題集を次々に与えることでは、なしえません。集団授業でもなしえません。
その都度その都度、学力(受験全科目)、精神状態、健康状態、周囲の環境を考慮
しつつ、プレッシャーをかけることと放置することの間でどのくらいのスタンスで
接しながら何を提供するかなどを、反応を見ながら判断するしかありません。
機械ではなく感情を持った、成長途上の生身の人間なので、常にモニタリングと
臨機応変の対応が必要です。

こうした生徒のおかげで、私自身も成長することができます。
ありがたいことです。



BENBUには、こんな超優秀な生徒ばかりが集まっているのかと誤解されるのは
本意ではないので、付記しますが、
がんばってはいても、なかなか結果につながらず悩んでいる部員もたくさんいます。

みんな、それぞれに頑張っています。それは自信を持って断言できます。
そして、彼らは他塾に行っていれば、ただ通うだけの生徒になっていて
理解ができないままに置いて行かれていただろうと思います。
なぜなら、他塾(の大半)は、決まった時間枠での一方通行の「授業」をしている
だけで、それぞれの生徒の質問を中心とはしていないからです。
わかっていることも、わかっていないことも含めて「授業」をするので
伸びる上での効率がとても悪く、
自分で問題を考えて解いていないので、理解したつもりにはなっても、
真の理解にまではたどり着きにくいのです。
数学でいえば、解き方を覚える勉強に終始し、問題を見たらまず解き方を思いだそうとして
数学の成績がいつまでも伸びない生徒になってしまいがちなのです。
夏期講習と称して、高額の別料金で授業時間を増やしても同じことです。

講師がアルバイト学生であれば、時間給で仕事をしていますので、
質問に細かく対応することはできませんし、能力面でも不足します。
授業予定の範囲を事前に予習して「授業」をしますが、範囲外の質問については
即答はできず、中には怒り出す講師もいます。恥をかかされたと思うからです。

一方通行の「授業」は、とても気楽です。
みんながわかっているようなことにも時間を使えてムダな演習をさせることも
できるからです。自分がわかっている範囲でだけ「授業」をすれば済みます。

これに対して、質問中心で構成する場合は、それぞれの生徒が、わからなくなった所、
理解に詰まっている所のみを聞いてきます。1つ解決すればすぐに次、と連続することもあります。
通り一遍の説明では理解できないからこそ質問になるので、理解してもらうために
さまざまな工夫やアドリブが必要になります。
答える側に深い理解が必要となり、合格点だけ取ればよかった受験時代とは別に
より多くの勉強が必要となります。
生徒ごとに、どの程度まで説明して、どこから自分で考えてもらうかも考えながら
わからなくなっている根元がどこなのかを探りながら解説をすることになります。
質問に対する直接的な解説だけでなく、基本事項の理解の確認が必要な場合もあります。
そうした地固めをせずに解説しても、生徒は腑に落ちず、解き方を覚えようとするだけでしょう。

こうした質問攻めは、学生のアルバイト講師にとっては、恐怖でしかないはずです。
時給にはとても割が合わないと感じるでしょう。
質問を受けるとしても、紙で出してもらって1週間後くらいの回答ということにするかも知れません。
BENBUは毎日、すべて部員からの質問で構成しています。
来塾していなくてもLINEで常時質問を受け付けており、
日々たくさんの質問が飛んできて、1日以内に回答を返し続けています。
受験全科目に対応していますので、科目にかかわらず疑問に思えばすぐに気楽に質問していただけます。
こうした環境は、なかなか結果につながらない部員にとっては、
現時点では結果にはつながっていないとしても、当面取りうるベストの環境だろうとおもいます。
もちろん、BENBUはこれからもより一層進化していき、
部員がより伸びていける場となることを目指していきます。
その進化は、ライブの質問という千本ノック的な環境が必然的に推し進めてくれていますし、
冒頭にあげたような部員の存在も大きく貢献してくれています。
ありがたいことです。
これまで膨大な数の質問に答える機会を与えてもらえて、
部員には感謝しかありません。

感謝の気持ちをこめて、今日も質問にどんどん答えていきます。