今年の受験結果
報告をもらった順に、
上智大、早稲田大、早稲田大、慶応大、信州大、富山大、筑波大、東工大、
北大、筑波大に合格しました。
BENBUは合格した生徒を宣伝材料に使うことはしないので、
詳細は書きません。
ひとりひとり、全力で努力して得た成果です。生徒本人の成果です。
よくがんばったなと尊敬します。
思うように自分自身をコントロールできずに悩んだことも、
これからの人生で活きるときがきっときます。
自分の弱さに初めて向き合った人は、とてもいい経験になったと思います。
自分で努力してぶつかった壁を乗り越えた経験は、他に代えがたい価値があります。
せっかく大学に合格しても、入学後に意欲を失い通えなくなってしまう人も
毎年一定数います。
東大に合格はしても、同級生との能力差に驚き自信をなくし、翌年に地方国公立大
医学部を受け直す人も毎年一定数います。
合格で浮かれてしまい、遊びまわって、なんのために大学に入ったのかわからなく
なってしまう人も毎年一定数います。
しかし、BENBU出身であれば、こうした「大学までの人」にはならず、
これまで通り努力を積み重ね続けていけるはずです。
燃え尽きている部員はいないでしょう。
むしろエネルギーが余っていて、意欲に満ちていることと思います。
一人一人にその都度いろんな言葉でその時々に必要なことを伝えてきました。
合格後まで見据えて、一人一人に異なるアドバイスをしてきました。
受け取り方はそれぞれだと思いますが、
あとになって意味がわかることもあるかなと思います。
実は今年のはじめ、1月2日に父親が永眠しました。
それでもBENBUは、午後からですが、開け続けました。
この高3生たちが大晦日や元旦も休まずに通い続け、
自習室を使う人は朝早くから来て勉強し、
自分の可能性を拡げようと努力する姿に応えたかったからです。
自習室であっても、毎日掃除しますし、環境を整えているからこそ
勉強に向かう雰囲気が部屋に宿ると考えています。
だからこそ、休みにはできませんでした。
なんとかできるはずだとまず結論を決め、具体策を練って一つ一つ実行しました。
このことは部員には伝えていませんし、気づかれないようにふだん通りに対応しましたが、
この2ヶ月間は少しハードで影響があったかも知れません。
少しでも部員の役に立てたならうれしいです。
役に立てなかったところは、ただただ申し訳ないです。わたしの力不足です。
生徒は自分の努力で、初見の入試問題に取り組み合格を勝ち取っています。
これは高校や塾などの成果ではありません。
東大合格者数に浮かれている高校教師もいますが、
合格者数の2倍以上の不合格者数を出していることを忘れてはいけないはずです。
不合格になった生徒のことを考えれば、喜んでなんかいられないはずです。
無責任の極みです。
塾・予備校でも同じですが、合格者数を宣伝材料に使うために、
無謀な受験までそそのかしていることは許されないことだと思います。
プライドが無駄に高い生徒は、教師の「不可能ではない」という言葉にすがり、
無謀な受験をして散ります。教師がその生徒の実力を分析すれば不可能とわかったはずです。
一般論や過去の合格者の単なる数値データから、そんな無責任なことを言ってはならないでしょう。
合格者数を宣伝材料とする塾や高校が多いのは、
合格者数に釣られて高校や塾を選ぶ生徒や保護者が多いからです。
BENBUでも、「実績は?」と聞いてきた保護者もいました。
吐き気がしてお断りする寸前でした。
その生徒がサポートが必要な状況だったのでお受けしましたが、
いつまでお受けするかはわかりません。
「実績」を売りにしている塾にも通われているようなので、
そちらだけにしていただき、「実績」の内情を体験されればいいと思っています。
もともと優秀な生徒を集めているから「実績」が出ているだけです。
定期テストに出るものを事前に教えているから、テストの成績が上がっているだけです。
県立『高校』入試の合格については、塾の成果である場合もあります。
なぜなら、実力がついていないままに竹園高や土浦一高に合格させることも
できるからです。
実際、実力がないために授業についていけない高校生が毎年数多く存在しています。
(英語の力が高1レベルにまったく届いていない高校生も少なくありません)
(無理数の大きさ比較や文字式の通分ができない驚きの竹高生、一高生もいます)
(授業についていけていないのにプライドだけが高い生徒も多いです)
(勉強せずに部活動だけの日々を送りながら東大に合格するつもりの生徒までいます)
(県立高校のいわゆる上位校でもスマホゲーム依存で勉強そっちのけの生徒も多いです)
県立高校の入試においては、毎年、同じような簡単な問題が出され続けているために
実力のないままに合格してしまう事態が生じています。
実力はつかないものの、県立高校に合格はできる、そういう教え方もあります。
実績を自慢している塾の中には、それをやっている所もあります。
実力がついていないままに竹高や一高に合格し、それを親が喜び、
「うちの子はすごい!最低でも地方国立大は行ける!」と勘違いして
過剰な期待をかけてしまうこともあります。
中学レベルの実力と脳力から始めた勉強での、1年や2年での地方国立大の合格には
無理があります。脳の発達を待たなければならないからです。
知識の詰め込みではどうにもなりません。
実力がついていなくても、思考力が発達していなくても、県立高校には合格できることがあるのです。
県立高校に合格した = 賢い・実力がある とは限らないのです。
これに対し、大学受験では、実力が身についていなければ、手も足も出ません。
ボーダーすら、はるかに遠い点数しか取れません。
実力は、授業をいくら受けても身につきません。
自分の頭でじっくりと考え演習をひたすら繰り返して、
脳の機能自体を進化・発達させることが必要だからです。
定期テストは授業を受ければ点数を伸ばすことができます。
しかし、覚えたものを吐き出して得点するだけなので、
実力を反映してはいません。
定期テストと大学入試とは、まったくの別物なのです。
単なる知識の暗記で大学に合格できると勘違いしている人は、
よりよい授業を求めますが、
授業を受け終わって入試問題を解こうとしたときに、
ようやく、必要なのは知識じゃなかったと気づくことになります。
合格者数が多い塾・予備校に通えば、自分もそうなる、我が子もそうなると
勘違いしている人は、広告に翻弄され、多額の授業料を取られてから、
もともとできていた人が合格していただけだと、ようやく気づくことになります。
塾・予備校は大手になるほど、もともと成績の良い生徒を集めることにコストをかけます。
成績の良い生徒は、自分でどんどん勉強して、良い結果を出してくれるからです。
成績の良い生徒や、難関私立高校の生徒全員を無料で招待して、
授業料を全額免除して生徒の資格を与える代わりに
その生徒たちの大学合格を塾・予備校の成果として広告しているところもあります。
そうした広告を模倣して、事実かどうか疑わしい広告を打っているところまで存在します。
そこに通っている生徒の成績が伸びたから、
そこに通っている生徒が難関大学に合格したから、
だから、そこに通えば成績が伸びて難関大学に合格できるんだ、
という、なんとも残念な思考しかできない人たちが、広告に引き寄せられます。
(それはそれで、しかたのないことかも知れません。)
(広告以外で判断するには見る目が必要で、時間もかかります。)
難関大学の合格には、生徒ひとりひとりの脳の成長が必要です。
単なる知識をたくさん詰め込めば足りる、というものではありません。
(TV番組の「東大王」シリーズは知識を増やせば東大に合格できると
錯覚させうる点で、俗悪番組といえます。)
脳の成長には、自分で勉強し適度なストレスをかけ続けることが必要です。
同時に、ストレスのケアや、高校生の時期に特有の不安・悩み・心の弱さ等への
フォローも欠かせません。
テスト直前に夜更かしをして脳を壊す悪習慣をやめさせる生活指導も必要です。
高校の教員の多くは難関大学受験の経験がないために、
受験生だった経験を通してのアドバイスができません。
受験生であったときに欲しかったサポートもわかりません。
自分で自分をコントロールできないもどかしさや葛藤、苦悩、
そこからどうやって自分を操縦していくかの試行錯誤の経験もありません。
自分が体験していないと、目の前の生徒の気持ちや状況が理解できないですし、
どう対応すればいいかもわかりません。
そうしたことを塾が引き受ければいいのかなとBENBUは考えています。
高校にはカリキュラムのペースメーカー、および、模試会場としての役割を果たしてもらい、
「部活動命!」的な迷惑な教員は大学進学に関心の薄い高校に移ってもらえればと思います。
授業内容については、スタディサプリなど、安価で高品質で便利なネット経由の授業で
十分にマスターできます。
高校での定期テストの順位はあまりあてにできません。
教師が、生徒の実力を測ったり上げたりする目的でなく、
自分の授業を聞いているかをチェックする目的で問題を作る場合が少なくありません。
そんなテストでは、実力を測ることが難しいです。
授業を聞いていれば実力があがるのか、というと、必ずしもそうとは限りません。
明らかに間違った英文解釈をして、あとで訂正をするものの、
ネイティブチェックを経てそういう結論になったと、間違いを正当化しようとする教師もいます。
ネイティブは外国人である日本人がまちがっていても、厳しくは指摘しないものです。
優しく正しい方を伝えてくれるだけですが、それを、
原文の表現が曖昧であったためにいずれの解釈もできるところ、より正しいのはこちらになったと
いう言い訳に使っていたりします。
この程度の教師の授業をまじめに受け続けても、難関大学の英語の問題を解けるようにはなりません。
定期テストでサイドリーダー関連の配点が高いことが多いですが、
訳を知っていれば高得点が可能です。実力はついていません。
しかも、昔の問題を繰り返し使っていることも少なくないので、
塾の中には定期テストの過去問を配っているところもあります。
サイドリーダーの全訳まで配っていたりします。
生徒はそれを覚えてテストに臨み、訳を思い出しながら書いて点を取っています。
そうすれば、そのテストでの学年順位は上がります。
塾は、通う生徒の学年順位が何位から何位に上がった!という広告を出して
新たな生徒を集めていたりします。
まったく、何をやっているんだかなと思わずにいられません。
釣られる方も自己責任ではありますが。
定期テスト結果の重視は弊害しか生みません。
テスト結果と大学の合否は、相関関係にすぎず、因果関係ではないのです。
その大きな違いにすら気づかず堂々と主張する高校教師もいるので注意が必要です。
だまされた方が損をするだけで、高校教師は痛くもかゆくもありません。
定期テストが求めることは、授業や教材の内容を覚えそれを吐き出すことです。
難関大学の入試が求めることは、自分の頭で考え自分で答えを作っていくことです。
暗記した公式を吐き出して答案を書いている生徒の答案は、採点をしていて気分が悪くなると
採点官から聞きました。そんな暗記ロボットなど、大学は欲していないのです。企業も同様です。
定期テストでは超優秀な生徒であったのに大学受験に失敗することがある原因の一つは、
求められていることに対応していなかったことにあります。
経済面だけでなく、知的レベルにおいても、アジア諸国にどんどん追いつかれ追い抜かれ、
世界の中での日本の立ち位置が変化している中、コロナ禍で世界はさらに大きく変化しました。
これまで享受してきた日本の豊かさは不安定なものとなり、安定志向・安全志向は通用しなく
なってきています。あの会社に入れば一生安泰だとか、不動産を買っておけば安心だとか、
そういう公式的な硬直化した思考は危険です。
自分から何も生み出せない社員は不要とされる日本社会になっていきつつあります。
海外からの安い労働力の流入は今後ますます増えていきます。
団体に所属することで安定を得られる時代ではなくなり、個人ごとの能力が問われるようになってきています。
能力を磨いていくことが、社会の中での生き残りに必要になってきます。
この二極化の流れは、もう、止まらないでしょう。
情報を自ら収集し、自分で考え、自分から行動し、必要な努力をし続けることが、
これからの高校生にもより必要となっています。
ゲームや動画などに依存している人は、そこから這い上がれない社会になりつつあります。
作成者や配信者は自分で考えている人たちです。
遊んでいるだけの人、見ているだけの人は考えていない人たちです。
自分で考える人にならなければ、他人に洗脳され搾取される人になっていきます。
それは塾選びからすでに始まっています。
広告の「実績」頼りにするのは思考停止・思考放棄なのです。
大学受験を通して、他人の意見に流されず自分の頭できちんと考え、
自分の責任で行動していく大人になっていってもらいたいです。
そのための応援ができればとBENBUは考えています。