昔(高校受験時)偏差値70付近だった高校生たちへ

茨城県の公立高校入試問題を入手しました。
中を見ると、合格の目安となる偏差値が載っていて、
7270 土浦第一
6967 竹園
とありました。
一高や竹高の生徒は、たいして勉強せずに偏差値60以上を確保していた人たちが
多いので、偏差値60超えの難しさを感じていないかも知れません。
同じような感覚で大学入試の偏差値を見たとき、
6751の筑波大学くらいなら行けそう」と思ってしまうのも無理はありません。
(5、6年ほど前、各中学校のトップの生徒たちが集まっていた塾のクラスが
 あり、その生徒たちはきわめてエラそうで横柄にふるまい、塾の講師も見下して
 いました。それほど天狗になるくらい、自分たちは賢いと錯覚してしまう現状が
 あります。結局その生徒たちは大学受験でたいしたことのない所か浪人という
 結末になったと聞きました。実力も賢さもその程度だったんだと思います。
 茨城県内では天才扱いでも全国レベルから見ればたいしたことはないのです。
 中学の範囲の学習内容では簡単すぎるので、偏差値は賢さの目安になりません。
 社会性を身につけ他人の気持ちを思いやることのできる、まともな人間に成長
 するきっかけになればいいなと思います。彼らに関わるつもりは一切ありません。)

しかし中学と高校では、同じ数学でも難易度はまったく異なります。
学ぶべき量もとんでもなく(文字通り、とんでもなく)異なります。
高校数学から中学数学を見ると、レベルがとても低く簡単に見えます。
(現在高1、2生の人は数Ⅲや入試問題の難解さをまだ知りません。)
しかも、全国の難関・有名高校の生徒たちが母集団に加わります。
ずっと前から、ずっと難しい問題に触れてきた人たちです。
だから、大学入試は、県立高校入試なんかとは、次元が異なるのです。

高校での学習内容は、きちんと学ぶことができずに卒業することになる人が大半です。
難しくて多すぎて、勉強時間を取っていなくて、とりあえずの理解しかできないまま
終えてしまうのです。あるいは部活に時間をかけすぎて勉強を放置してしまうのです。
そのレベルでは、入試で偏差値50台の後半の大学・学部を狙うことは無理です。
60以上の大学・学部に合格することは不可能です。

県立高校の入試では、一高や竹高に合格する人は、満点かそれに近い点数を取っています。
しかし、大学入試では、センター試験ですら割を取ることは難しく、
有名私大や難関国公立大の個別試験では、割を取ることも難しくなります。
まじめにきちんと勉強した人でさえ、なかなか点が取れません。
入試問題の難易度が全然違うのです。

大学入試を経験すれば、高偏差値の人たちが就活でなぜ優遇されるのかわかります。
大変な努力を重ねてきているので(本人たちの自覚は別として)、
優遇されるだけの価値があるのです。
社会に出ても困難に向き合い解決していってくれるだろうと期待される理由が十二分にあるのです。
その真逆の場合は、いくらエントリーシート等に力を入れても、評価はされません。
高校であまり努力しなかったことを自ら証明してしまっているので、当然のことです。

生、高生の方がもしこの記事を見られたなら、
高校入学までの偏差値感覚を早めに捨て去って、
部活などに流されていては、大学入試で偏差値40台も難しくなると覚悟して、
地道な努力を始めてください。
すでに始めている人は、本物の実力がついているか確認しながら進んでいってください。
一高生、竹高生であっても、主要科目の授業がわからなくなってしまったら、
実力の偏差値が大学入試基準で3040になってしまっています。
昔の偏差値70はすでに幻で、もはや一高生、竹高生ではなく、一高、竹高に在籍しているだけの状態です。
それだけ下に落ち込んでいる状況に気づかなければなりません。目を覚まさなければなりません。
高いプライドを維持する根拠はとっくに崩れ去っています。
竹高や一高は高の秋頃にようやく全範囲の授業が終わります(一部、省略したうえで)。
習い終えてまもなく受験となるので、それまでの復習は夏までに終わらせておかないと
話になりません。都内の私立高校などでは年になるまでに全範囲を終えているところが多いです。
有名大学を受けるライバルは、はるか先に行っています。
今すぐにでも、本気で復習を始めなければ、行ける大学は低いレベルのところだけとなります。
復習だから簡単にできるとは思わないでください。これまでの復習をしようとしても、
次々に課題が出されますし、授業も当然に進んで復習すべき内容がどんどん増えていきます。
必然的に勉強時間を増やさざるを得ないことになります。
それができないなら、、、それでも大学という名前のついたところに行きたいなら、
私立文系で入れるところを探すだけです。
なんのために入るのか、就職までのモラトリアムであればまだしも、就職に少なくとも
有利にはならないため、その意義がわからなくなります。

将来を有利に過ごせるプレミアムチケットを手にするには、
それなりの時間と労力が必要なのです。
勉強を通して、認知力・理解力といった学習能力を高め、意思力・忍耐力・計画力・実行力を
身につけるしかありません。
「実力」を身につける必要があるのです。真に「能力」自体を高めることが必要なのです。
単に何かを覚えればおっけーな幼稚な世界ではありません。
部活動を続けながらもこうした力をつけて有名大学に合格する人もわずかながらいます。
すさまじい努力をしたか、すでに多くの内容を学習済みであったかの場合です。
努力による場合は、授業中にボーッとすることなく時間をフルに活用し続けることを
年ないし6年間継続する必要があり、誰もができるような努力ではありません。
有名大学に合格したいなら、自分自身の中身を本当に成長させるしかありません。
進路指導室や塾などで、志望校の過去問を見てみてください。
3年生の2月末に、それを解いて合格点を取ることが必要なのです。
センター試験の過去問も見てください。
3年生の1月に、5教科7科目のそれを解いて8割を超えることが必要なのです
(有名国公立大、センター利用の有名私立大の場合)。
そうなるために、そうなれるように、今の時間の使い方を見直すことを勧めます。
中学校でのように、試験前に勉強すればなんとかなるようなものではありません。
短期間・短時間の勉強でなんとかなるような能力の高い人は、まずいません。
膨大な勉強を通してのみ能力を高めることができるからです。
知識を増やしただけでは歯が立ちません。能力自体を高めなくてはならないのです。
現時点での能力のまま知識をアタマに詰め込んでも無意味です。
次試験の数学の問題を見れば明らかです。公式暗記では何もできません。
受験勉強を通して、現時点の自分を超える能力を持った自分に、なるのです。
その努力をこれまでにしてこなかったのなら、今からやるしかありません。
やったか、やらなかったか、ただそれだけです。

決して甘くはありません。
しかし、努力する価値があります。