センター試験で9割以上取るために

センター試験で割以上取るために、どういう勉強をすればいいか。

理系限定です。
受験科目は、
英語、数学、国語、物理、化学、地理とします。
(生物については、最後に書いています)

配点と割取るための目標点数は次の通りです。

英語(200点)→ 190
(リスニングとあわせた250点を0.8倍して200点にする)
数学ⅠA(100点)→ 100
数学ⅡB(100点)→ 90
国語(200点)→ 175点(控えめに見て)
物理(100点)→ 100
化学(100点)→ 90点(控えめに見て)
地理(100点)→ 85
これで合計830点となるので、どこかでさらに20点を失っても
810点(割)を確保できます。

これを実現するための勉強は次の通りです。

1.英語
(1)単熟語
高校で使っている単語集でいいので、しつこく反復し
発音、アクセント、関連語、例文までしっかり頭に入れましょう。
ただし、1度に全部を覚えようとするのではなく、
軽く読み流すことを日課のようにほぼ毎日続けましょう。
できれば起きてすぐや、学校についてからの10分間など、
決まった時刻にいつものようにする習慣としてほしいです。
単語集がボロボロになっても、飽きても、それでも続けるのです。
「なんでやるんだ?」という疑問を自分に許さず、ひたすら繰り返します。
(2)文法
これも高校で使っているものでいいので、
しつこく反復し、その本に載っているものは完璧だと言えるまで
やりこみましょう。
問題を解く必要はなく、いきなり答えをみて、読書をすれば十分です。
問題を見て、すぐに正解が頭に浮かぶようにしていきます。
たまに、ランダムに配置された問題集を薦める塾講師がいますが、
それには従わないでください。ランダムな配置の問題集は受験直前用です。
ふだんは時制や仮定法など、分野ごとにまとめられたものを繰り返します。
塾などで、非常に細かい、重箱の隅をつつくような文法事項を取り上げるところ
もありますが、センター試験にはそうした細かい(どうでもいい)文法事項は
一切出題されません。気にしないようにしましょう。
「ここでしか教わらないけどね」と言う講師は、時間を英語に浪費させる
ダメ講師です。ひっかかってはいけません。
(3)長文読解
精読と多読にはっきり分けます。
どちらも高校で課されるものですが、
サイドリーダーを精読しようとする人やそれを強いる教師もいるので
注意が必要です。多読用のものを精読するのは時間のムダですし、
そもそも高めようとする能力が違います。
握力を鍛えようとしてスクワットをするようなものです。
多読では当然ですが、精読の場合でも、辞書をできるだけひかずに
内容をつかもうとしましょう。
入試では辞書は使えないので、わからない単語があっても平気なメンタルを
身につけることが基礎能力として必要です。
知らない単語に出会うごとに辞書をひいていた人は、勉強法を変えましょう。
文章では構文を見抜き、段落ではテーマを見抜き、
何を伝えよう、言おうとしているのかをわかろうという姿勢で読んでください。
精読が終わった英文については、必ず音読をしましょう。
授業で扱わなくなったあとも、音読だけは続けることが大切です。
高校の教材だけで十分な量があると思います。
英語だけに時間をかけると他の科目が犠牲になるので、
さらに他の教材をやりたいという場合は、教師や塾講師に直接きいてください。
(4)英作文
センター試験では英作文を書く問題はありませんが、
その能力があるからこそ失点が防げる問題があります。
2次試験や再来年から義務化される民間試験では必須なので、
当然に能力を高めておくことが必要です。
学校の教材としては、構文集や英作文の冊子があると思います。
それをまずは繰り返しましょう。
あとは、日本語をいかにかみ砕くかの練習をすればいいだけですので、
市販の英作文教材で好みのものをやればいいです。
ただし、英語に時間をかけすぎないように気をつけてください。
英語は、はまってオタクになりやすい科目なので、
「受験は総合力で決まる」ことを忘れないようにしましょう。
(5)スピーキング力
再来年からは重視されてくる能力ですが、
これはふだんからの練習が必要になります。
といっても、民間試験で要求される力はたいしたことがありません。
早めに民間試験の問題に取り組めば、対策は容易でしょう。
言いたい日本語を、よりシンプルな日本語に瞬時に言い換える能力がものを言います。
文法や単語の力は、あまり要りません。その点では読解に比べレベルは低いです。
(6)リスニング力
音読を続けることでリスニング力は自然と伸びていきます。
単語集や学校の教材で音源があるものは、積極的に使いましょう。
スピーキングやリスニングのために英会話学校に通う必要はありません。
時間とお金の無駄遣いです。
スピーキングであれば、格安でネットを介してフィリピンあたりの講師と話すサービスも
あります。

2.数学
教科書をしっかり読んで、わからない点をなくします。
高校の授業に頼り切ってはいけません。全員にベストな授業とは限らないからです。
高校で使う問題集を、できれば授業より先に解きすすめて(ざっとでOK)、
チャート式やFocusGoldなどを繰り返しましょう。
高校の課題に長時間を費やしても、得られるものは少ないです。
なぜなら、教師自身が難関大学に合格していないことが多いので、
ピントのずれた指導をしていることが多いからです。
チャート式やFocusGoldなどを繰り返すことで、
数ⅠAについてはセンター試験で軽く満点を取れるようになります。
数ⅡBについては、数列が誘導に乗りづらい問題になっていることが多いので、
確率分布・統計推測もきちんとマスターしておくべきでしょう。
問題集は、1周目は解かず読書でOKです。章ごとに最速で1周してから、何度も繰り返します。
3年生になってから、センター試験の過去問や同レベルの問題をできるだけ早く
解く練習をすれば十分です。
数学の実力をつければ、思考力自体が高まるので、他の科目の点数も上がっていきます。
解き方や公式を覚えてあてはめる的な、中学生が陥りがちなダメ勉強にならないよう、
理解すること、考え続けることを大切にしてください。
理想は難関大学に合格した人と日常的に接することです。

3.国語/現代文
記述は基本的にありません。共通テストに変更後は1問程度課されることになりそうですが、
難易度が低いのでたいしたことはないでしょう。
現代文特有の解き方・思考法に慣れて、それを使いこなせるようにすれば満点を狙えます。
高校の授業での解き方・勉強のしかたとは異なることが多いです。
なぜなら、高校の教師は文系出身者だからです。
理系には理系の解き方があります。
得点が安定しない人は文系的な解き方の罠にはまっているか、直感的な未熟な解き方に
なっていることが多いので、理系の解き方を塾などでぜひ身につけてください。
そうすれば、センター試験の現代文は簡単だと思えるようになります。

4.国語/古典
ふだんの勉強で十分ですが、読解が終わった文章を繰り返し音読することを習慣に
してほしいです。
古文の単語は、数が少ないので、英単語ほどの努力は不要です。しかし放置してしまう人が
多いので、決まった時間に単語帳を見る習慣を身につけたいです。
古文の文法は、動詞、形容詞、形容動詞の活用を押さえた後、
助動詞を未然形接続、連用形接続など接続形ごとに覚え、そのあとで活用形を覚え、
最後に意味を覚えれば、あとは敬語、助詞、和歌の修辞などわずかです。
文法的に押さえた文章をひたすら音読することが、とても有益です。
古典は語学なので、音読がきわめて重要です。

5.物理
まずは、なにより、教科書の理解をしましょう。無視する人が多いのが残念です。
教科書で基本を押さえないまま、問題が解けるようになっても、すぐに伸び悩みます。
公式のあてはめでは、センター試験ですら高得点はできません。
単位には特に注意を払ってください。高校の授業で指摘されるより、はるかに単位は重要です。
教科書を押さえたあとは演習を繰り返すだけで、短期間で合格レベルに達します。
冷静に現象を分析して一つ一つひもといていく姿勢が必要です。
理解が難しいところは、誰かに質問して、早めに解消しましょう。

6.化学
これも、まずは、なにより、教科書が重要です。教科書の範囲の知識で試験問題が作られます。
分野ごとに、ざっと目を通したあと、簡単な問題を解いて理解を深めましょう。
高校で使っている問題集で十分ですが、それを解き終えた人は、センター試験の過去問に入って
構いません。全般から出題されていることが実感でき、効率のいい勉強の助けになるでしょう。
いったんできるようになってしまえば、1次、2次通して安定した得点源になる科目です。
覚えるべき事項が何なのかを、センター試験の過去問から明確にするといいです。

7.地理
理系の勉強法で進めましょう。
文系の人(教師を含む)は知識ですべて押さえ込もうとしがちですが、
そんな時間・労力を、たかだかセンターのみ100点のみのために費やすことはできません。
理系に進む人にとって、時間をかけるべき科目は英語と数学です。次いで理科です。
社会に時間をとればとるほど、不利になっていきます。
最小限の努力で8割を超えるようにしましょう。
2019年のセンター地理は、必要な地理的知識は少なく、常識と推理で9割を超えます。
まずは、センター過去問の分析から入り、最低限必要な知識がどういうものなのかを
確認するといいでしょう。想像以上に少ない知識で済むはずです。
知識がないと正解できないのか、知識がないときにどうすれば正解にたどり着けるか、
そういう分析をしましょう。

8.生物
教科書に始まり、教科書に終わる科目です。
とにかく、覚えるべき事項が多いです。覚悟してかかることが必要です。
センター試験は知識中心です。
2次試験は知識があることが前提で、そのうえで比較等の記述問題が出ます。
膨大な知識が必要となるのですが、だからといって、手を広げすぎると、
あいまいな知識ばかりとなり、点数が下がっていきます。
知識の範囲をまずは教科書に絞り、単語集のようにひたすら繰り返し読み込んでください。
図になっているものも、毎回必ず目を通し、自分で自分に図の説明をするといいです。