引退してから受験勉強開始?

まずは、
「大学受験をなめてんじゃねーよ!」
以上。

・・・と言いたいところですが、それでは何も伝わらないので続けます。

1次試験であるセンター試験・共通テストは1月に実施されます。
私立大学の多くは1月に本試験があります。
国公立大学の場合は、1次試験のあと、各大学ごとの2次試験まで約1ヶ月です。
高校3年生が部活動を引退するのは6~7月頃なので、引退から受験まで半年ということになるのです。

1次試験が終わってから初めて2次試験の準備をして間に合うはずがありませんので、
引退後の半年間で1次・2次両方の準備をすることになります。
学校によっては、数学や物理・化学などで授業が年末までかかってしまうところもあるでしょう。
その場合は習いたてで入試レベルまで実力を上げる必要があります。

半年間でできることは、入試の過去問を解きこなすことと、弱点の補強くらいでしょう。
それまでの単元ごとのテスト問題とは異なり、融合問題も多くなり難易度も上がります。
新しいことを学んだり、これまでの復習をしたり、といった時間はほとんど取れなくなります。
私立文系で入試科目を絞らない限り、入試科目数が多い上に難しいので、引退後に期待をかけるのは無謀です。

必ずやるべきなのは、引退までに1、2年の復習をしっかり行い、基本事項を徹底し、学校の問題集程度であればカンタンに解けるようにしておくことです。
もしそれができないなら、部活動は辞めるべきです。
部活動のために大学を犠牲にするなんて、愚の骨頂です。人生を捨てるほどの価値は部活動にありません。
大学受験は、部活動的に言えば、全国大会の決勝です。
県立高校の受験は、県大会または県南地域の試合にすぎません。
県大会の準備程度で全国大会で優勝するぞ、なんて、いかに甘い考えか、気づいてほしいです。

すでに学年の順位が2桁の後半に陥ってしまっている人は、今から必死に勉強を始めましょう(3桁の人は当然です)。
引退まで頑張っていいのは、せいぜい学年順位で50番程度までの人です。
そこに達していない人はすでに落ちこぼれてしまっています。何よりも勉強を優先させるべきです。部活動という、受験勉強という現実から逃避するための時間を失いたくないかも知れませんが、引退すれば、その現実にいやというほど向き合わされることになります。少しでも良い状態で向き合うようにすべきです。

部活動と勉強を両立させた先輩の話を聞かされることもあるでしょうが、両立させることができなかったことが明白となっているのに、それでもまだ、両立を目指すなどと言って部活動を続けるのは、ただの甘えです。そんな状況で部活動を続けても、何も誇ることはできません。
部活動を続けてよかったと言えるのは、両立し続けてきた人だけなのです。

両立できなかった人は、ただちにプランBに変えましょう。
そして再起を目指すのです。
自分自身に対する誇りを取り戻しましょう。